びっくりするほど面白みに欠けた回だった。それなりに回を重ねているタイガーファンディングだが、ぶっちゃけ、過去イチの起伏の無さではなかろうか。それは例の件以降の新虎がまだまだ馴染んでいない(旧虎ほどのタレント性に達していない)ことに加え、志願者である山本さんのトーンにも起因するだろう。中盤にさすがに耐えかねたのか青笹社長が突っ込んでいたが、「無意味に話があっちにいったりこっちにいったりする一問一答」という感じで、正直、観ていて眠くなるかと思った。
ウラでもそういう話があったが、コンカフェというのは一種の投げ銭ビジネスなのだろう。客が特定の女性にお金をつかう。お店というシステムを介しているので、現金そのままではなく、ボトルを空けるというギミックを挟む。昔ほど「絶対に酒!」という時代でもないのだろう。ノンアルコール飲料はここ数年でまたたくまに増えたし、酒の席でも勧められた酒を断っても良い空気がかなり醸成された。だからこそ、水や炭酸水を空けて、そこに投げ銭が介在するというビジネスは、成長性はあるのだと思う。需要もあるのだろう。
だからこそ、ボトルのデザインは女の子が嬉しがるものにしなければならない。男性客が持って帰るのは難しいだろう、特に既婚者であれば。空いたボトルがそのままお店のインテリア兼成績表として機能するとか、あるいは女の子が自宅に飾ってもいいと思えるルックか。極論、ミネラルウォーターが1本1万円で取引されてもOKな業界なのだ。男性客がそれを承諾して払い、女の子が対価として接客サービスをする。そこに欺瞞と大義名分とイベント性をいかに持たせるか。ミネラルウォーターでも構わないところにどう付加価値をつけるか。そういった業界ならではの攻め方や戦略を語れば面白そうなものを、山本さんは終始淡々と発展性のないトークを続ける。なんとも……。う~ん。
業界として近い菜々江ママだからこその鋭い指摘が欲しかったが、それもほとんど無く残念。多くの視聴者が、ここに桑田社長がいたら……!と思ってしまったことだろう。
コンカフェ業界との繋がり、人脈のために金を積んだであろう、したたかな青笹社長が見どころ。