『令和の虎』感想ブログ Tiger Watching

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【感想】宮大工になって神社仏閣を再生したい!虎たちを泣かせた最年少16歳の志願者の想いとは?【受験生版Tiger Funding #21】


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感動的な回だったと言えるだろう。やはり、落命が絡むとこういう空気になる。

 

なにより、志願者である下田くんがこの歳にして非常に大人びている。「父」「母」呼びはもとより、しっかりと理路整然した話しぶりで、自身の想いを伝えることができる。高校二年生の年齢でこの域に達しているのが、まずすごい。ゆっくりと言葉を紡ぐのに、その心の奥に宮大工への熱がメラメラ燃えているのが伝わってくる。こういった将来有望な青年が、家庭環境によって夢を諦めなければならない。そういった事態は、やはり大人としては回避させてあげたい。助けられるなら助けたい。それが人情である。

 

それにしたって、母親がすごいと感じた。高校生の年齢で宮大工養成塾に通うので、中学は学校に行かず遊ばせてほしい。なんて、軽々とOKが出せるはずがないのだ。きっと、親として、教育する立場の人間として、それで良いのか物凄く悩んだのではないだろうか。言ってしまえばギャンブルで、遊んで遊んでそのままテキトーな高校進学に流れてしまう可能性だってあったのだ。下田家の、この一定のクオリティを感じさせるバックグラウンドに、まず引き込まれてしまう。

 

しかし、受験生版Tiger Funding。こういった「夢があるけど家庭が苦しい苦学生」まで救うとなると、受験生版という看板すら怪しくなっていく。これを企画のブレと取るか、あるいは発展性と取るか。どちらに転ぶのだろう。今回の宮大工養成塾は高校ではないので奨学金が受け取れないといった背景が結構大きいと思っていて、ただの苦学生なら奨学金や行政的なフォローはそこそこあるのだ。そこまで救いに行くのか。救う的を絞るのか。この辺り、松原さんの腕が試されるのだろう。

 

しかし、概要欄にある宮大工養成塾のクラウドファンディング。視聴者は「下田君を援助したい」のに、「養成塾への寄付」みたいな形になっている。これは近いようで異なる。ちょっと悪手だと思った。

 

医学的な知識で話の輪郭を整えていく細井先生が見どころ。