しばしば放送される再挑戦の回。條社長関連の顛末にも話が及ぶ、令和の虎ファンとしては少しひやりとする内容だった。
條社長については、あまり経営に長けた人物ではなかった、という印象がある。志願者から虎に成り上がったサクセスストーリーありきで、悪く言えばそういうストーリーのためにやや祭り上げられてしまった感じもする。虎として座っていた時の質問のトンチンカンな感じ、内容に踏み込めないからか人柄だけで判断していこうとするスタイル（高橋代表のようなどっしり構えた感じがなく間に合わせでそうしているイメージが強かった）、出資ルールを理解していないような言動の数々など、ぶっちゃけ「大丈夫か……？？」という困惑は否めなかった。
さて、件の件は何が真実なのか。それは一介の視聴者には分からないことだが、少なくとも「おウチでマジ牛タン」の経営が芳しくなかったのはマジなのだろう。
実直な藤森さん。そんな條社長と組んでしまったのがひとつの運の悪さだったのかもしれない。まあ、過ぎたことをいつまで言っても仕方がない。本家・マネーの虎だって、当時の虎たちがあのまま順風満帆なビジネスを出来た訳ではないのだ。盛者必衰。藤森さんが「倒産それ自体はなんとも思わない」と言い放ったのが、すごく良かったと感じた。そうなのだ。それはさしたる問題ではない。そういうものだ、ということにして次に行かなければならない。
疑り深い竹之内社長の猛攻をひらりひらりと躱しながら、麻婆豆腐の味で着実にポイントを積み上げていく藤森さん。更には、すでに虎の子としての関りがあるため、開始時点で好感度のボーナスポイントが付与済み。條社長という虎側の事実上の失態をカバーしてあげたい、いわゆる「虎の子を救え」なムードも加速する。岩井主宰もその人柄を高く評価し、最後にダメ押しの涙。決まった。これで決まらない訳が無い。
辛いのが苦手な自分でも少し興味が出てしまう内容だった。とはいえ、即売り切れとは。
