そもそも、タイガーファンディングの過去回を見た上で来たと言っていたが、それならどうしてこのプランを持ってきたのか。疑問である。
アプリやサイトを新しく構築するビジネスモデルは総じて風当たりが強く、それは一重に莫大な広告費を要するから。ある程度のUIの質を持ったサイト構築&アプリ開発に数千万、そこから大手企業に負けないような広告費に数千万、つまり億に近い事業費が必要になる。……と、過去の志願者は似たようなことを何度も何度も何度も何度も言われてきた。複数の虎があらゆる場面でそんな話をしてきた。
それなのに、なぜタイガーファンディングにアプリ開発の資金調達で2,500万を掲げて挑むのか。それに見合うだけの(過去の類似の例や反証を全てクリアにするだけのアプローチを持った)ビジネスモデルだと思ったのだろうか。残念ながら、そうとは全く感じられなかった。虎たちの疑問や反論に頷いてばかりだった。これを自信を持って持ってきた時点で、なんというか、自分の感覚や価値観をとても高く見積もっている印象を受けた。これだけ過去問(=過去放送回)が無料で観られるタイガーファンディングに効率よく挑めない人に、数千万を預けようとは思わないだろう。戦略が薄すぎる。本気で獲りに来たように感じられない。
竹之内社長は相変わらずクレバーで、良い意味でねちっこい。1,000万を積んだのも完全なるパフォーマンスだろう。絶対にALLにならないと分かってああしているのだろう。しかし、虎たちも自身の露出・宣伝を兼ねて出演しているのだ。こういう見せ方は私は好き。悪く言えば非常に腹黒くてずるいが、これが社長・竹之内教博のショー出演者としてのカラーだ。
美容整形におけるビフォーとアフターの確実性にこだわりたいのであれば、専用のスタジオを設けて、カメラマンを雇って、カメラマンやスタッフがHPに実名顔出しして身分を明かすリスクを取った上で、「うちはここのスタジオで撮影したものしか掲載しません!」まで言い切らないと無理だろう。そこまでしたってユーザーはキックバックでフォトショしてんじゃねぇの?と疑いたくなる。インターネットは、もはやそこまでの残念な世界なのだ。まず、インターネットの残念な世界を確実性で改善したいというアプローチが、無理筋である。
求められた立場で医者の知見からガンガン突っ込む細井先生が見どころ。